豊胸のために訪れた美容外科では、詳細な身体測定と問診によってデータを集めます。利用者本人の体質・体型・バストの現在の形状と構造が徹底的にデータ化されます。これをベースに本人の希望を考慮しつつ、最適な豊胸の治療プランが練られるというわけです。受診するユーザーの側も、昔と違って「何が何でも巨乳に」という要望は減っているようですが、ドクターが推奨するのはあくまで「理想のプロポーション」の一環としての「美しいバスト」を創り出す豊胸です。
豊胸のカウンセリング段階で重視されるのは、プロポーションと体質です。もともと皮下脂肪が少なく、いわゆる「洗濯板」状態の利用者の場合、皮下注射によるプチ整形の豊胸よりは、人工乳腺、バッグ挿入による豊胸が効果的でしょう。バッグのサイズについても、あまり巨大なものを挿入すると全体のプロポーションをかえってこわしてしまいます。そのあたりの兼ね合いについても、豊胸に先立つカウンセリングで徹底的に話し合うことになります。
豊胸に至るカウンセリングと身体測定で、いわゆる肥満型と分類された利用者の場合、腹部や太ももの脂肪吸引と組み合わせた、脂肪注入方式の豊胸が、より理想のプロポーションに近づく早道となります。いわゆるダイエットではお尻や太ももと一緒にバストも痩せてしまい、なかなか理想のプロポーションを維持することは困難ですが、豊胸と脂肪吸引というこのセットメニューは、一挙に理想のプロポーションを獲得できるチャンスとなるのです。
豊胸のカウンセリングでは当然利用者が思い描くイメージ、希望のサイズなどが考慮されるのですが、そこを踏まえた上で、ドクターの推奨する理想体型にのっとったバストイメージが提示されます。CGなどを駆使したシミュレーションが行われ、利用者本人のプロポーションとのバランスを考慮した豊胸のイメージがとことん追求されるのです。上に述べた治療法も、このとき状況に応じて決定されます。豊胸はなにしろ女性の体型・イメージを左右する一大事ですから、ここまで慎重に行われるのです。
豊胸に先立つ綿密な準備が行われ、いよいよ治療となるわけですが、技術の進歩により総じて手術に要する時間やダウンタイムも以前より大幅に短縮されています。プチ整形で行われる豊胸であれば、それこそ昼間治療を受けて夜のパーティには胸の大きく開いたドレスを着て参加、なんてことも充分可能なのです。現代の豊胸ではほとんど不可能ということはありません。積極的にカウンセリングは受けるべきです。